今は光ファイバー網が整備されていますので、当たり前のように光回線を使ってインターネットを楽しんでいるのですが、光ファイバーが整備される前は銅線を使ったいわゆる電話線を使った方法でインターネットに接続していましたね。
その後、国策により光ファイバー網(現在のフレッツ光)が整備されていくわけですが、光ファイバーが一般に普及されるまでの間ブロードバンドの主役として活躍していた通信方法がADSLです。
このとおりADSLは古い通信方法なのですが、まだまだ300万件のユーザーがいる現役バリバリの通信サービスです。
そこで今回は、ADSLユーザーに向け、ADSLと光回線についてお話ししようと思います。
目次
1.ADSLとは
ADSLとは、「Asymmetric Digital Subscriber Line」の略で「非対称のA、デジタルのD、加入電話のSとL」の頭文字をとってADSLと呼ばれています。
まず、「非対称」というのは、下りの通信速度と上りの通信速度が対称的でない、つまり、上りと下りで通信速度が違うという特徴があります。具体的には、下り50Mbpsに対して上りが5Mbpsといったイメージになります。
次に「デジタル」通信であるということです。ADSLは、ダイアルアップ接続やファクシミリでの通信のような音声によるアナログ通信ではなくデジタル通信ということです。
そして通信経路として、光ファイバーではなく「加入電話」の電話線を使用しています。電話局で電話線にインターネット用の信号を載せて、自宅ではADSLモデムという機器で電話線の中からインターネット用の信号を拾い出してインターネット接続を行います。
まとめると、ADSLとは「電話線を使った上り下りで通信速度が違うデジタル通信」ということになります。
1−1.ADSLを使う理由
この古い通信方法のADSLを使う理由は、
- 光ファイバーがなく、電話線だけの地域だから
- 光ファイバーは来ているけど料金が安いから
この2点がADSLを使う主な理由かと思われます。
1−2.ADSLと光回線の違い
やはり、ADSLと光回線の違いは、何といっても通信品質と通信速度です。ADSLでは、下り最大50Mbps、上り5Mbps程度で、しかも、自宅の位置が電話局のビルから距離が離れるほど通信速度が遅くなっていきます。
一方、光回線は通信速度が上下ともに最大1Gbps(1,000Mbps)と桁違いに高速で通信速度も電話局との距離に影響されません。ですので、インターネット環境としては光回線の方がADSLより圧倒的に有利になります。
1−3.今は料金も光の方がお得!?
料金はどうでしょう?
まず、フレッツADSLの料金をみてみましょう。
通信速度 | 電話共用型 | ADSL専用型 |
---|---|---|
47メガ | 2,520円(税込2,772円) | 4,545円(税込4,999円) |
40メガ | 2,475円(税込2,722円) | 4,445円(税込4,889円) |
12メガ | 2,430円(税込2,673円) | 4,365円(税込4,801円) |
8メガ | 2,385円(税込2,623円) | 4,275円(税込4,702円) |
1.5メガ | 2,340円(税込2,574円) | 4,095円(税込4,504円) |
1メガ | 1,600円(税込1,760円) | 2,950円(税込3,245円) |
加入電話基本料 | 1,500円(税込1,650円)程度 | - |
プロバイダ料 | 1,000円(税込1,100円)程度 |
通信速度 | 電話共用型 | ADSL専用型 |
---|---|---|
47メガ | 2,682円(税込2,950円) | 4,950円(税込5,445円) |
40メガ | 2,682円(税込2,950円) | 4,950円(税込5,445円) |
24メガ | 2,655円(税込2,920円) | 4,920円(税込5,412円) |
12メガ | 2,610円(税込2,871円) | 4,850円(税込5,335円) |
8メガ | 2,520円(税込2,772円) | 4,750円(税込5,225円) |
1.5メガ | 2,430円(税込2,673円) | 4,550円(税込5,005円) |
加入電話基本料 | 1,500円(税込1,650円)程度 | - |
プロバイダ料 | 1,000円(税込1,100円)程度 |
このとおり、ADSLでは電話共用型で5,000円程度、ADSL専用型で5,000円~6,000円程度かかりますので、決して安くはありませんよね。NTT東日本エリアの光回線の相場は、マンションプランで3,600~4,000円程度、戸建プランで5,000円~5,200円程度です。
NTT西日本エリアの光回線の相場は、マンションプランで3,500円~4,000円程度、戸建プランで4,500円~5,200円程度です。これをみると、どうやら光回線の方が割安に感じます。
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2. ADSLから光に乗り換えた方が良い理由
それでは、ADSLから光に乗り換えた方が良い理由についてお話ししようと思います。
2−1. 料金
光回線では、戸建住宅と集合住宅で料金が違います。特に集合住宅にお住まいの方の場合、光回線の料金は安くなり、ADSLの料金よりかなりお安く利用できます。
戸建住宅にお住まいの方でも今と同程度の料金で光回線を利用できます。光回線が高いというのは昔のことで、今ではかなり割安で利用できますので光回線に乗り換えた方が良いですね。
2−2. 高速通信
ADSLでは、最高でも50Mbps程度で実測値になると10Mbpsも出ていれば良い方ではないでしょうか。しかも、上り回線が理論値で5Mbpsですので、実測値ではそれ以下になり、特に電話局から距離が離れている場合1Mbpsも出ない可能性がありますね。
これではDropboxなどのクラウドサービスやYouTubeへの動画投稿などは不可能に近いです。光回線では1Gbpsが普通で、実測値でも有線接続では80Mbps~500Mbps程度は普通に出ます。
通信速度では光回線の方が圧倒的に有利ですね。
2−3. サービス終了の可能性
NTT東西では、2016年6月30日をもってADSLの新規申込受付を終了しています。理由は、ADSLの回線を維持するために必要な保守物品の枯渇が見込まれるからということのようです。
つまり、保守物品がなくなるということは、ADSL回線を維持できなくなるということですよね。実際に、現在ソフトバンクが運営している旧アッカ・ネットワークスのADSLサービスが2017年3月31日でサービスを終了します。
ADSLサービス終了に向かっている古いサービスですので、早い段階で光回線に乗り換えておいた方が良いのかもしれません。
3. デメリットはある?ADSLから光に乗り換え
ADSLから光回線に乗り換えることによるデメリットもないわけではありません。ADSLは電話線を使っています。
そして、電話線には60ボルトの電気が流れており、電話機は電話線から通話のための電源をとっています。(FAX機能や留守番電話機能などはACアダプタから電源をとっています。)このため、電力会社の電気が停電などになった場合でも、電話線に問題がなければ電話機で通話できます。
しかし、光回線ではネットも光電話も電力会社から供給されるコンセントから全ての電源をとっていますので、停電時にはネットも電話も不通になってしまいます。ただ、今では多くの方がスマホや携帯電話を持っていますので、停電などで固定電話が使えなくなっても大きなダメージはなさそうですね。
4. まとめ
昔は月額6,000円以上かかった光回線も、今では集合住宅で4,000円を切り、戸建住宅では5,000円程度で利用できます。もはや光回線は高額で高級なサービスではありません。高品質な超高速回線をリーズナブルな料金で利用できる普通のサービスになりました。
料金と通信速度を考えると、ADSLのコストパフォーマンスは決して良いとは言えません。ソフトバンク光、NURO光、auひかり、eo光などの西日本の電力系光回線などは、初期工事費無料のキャンペーンを実施していますので乗り換えコストも低く抑えることができ、光回線とスマホや格安SIMとのセット割を行う事業者もありマスので、光回線はかなりお得です。
この際、ADSLからリーズナブルな料金で超高速通信の光回線に乗り換えてみませんか?
最後に・・・ブログで解決出来ないこともあるかと思います。
そんな時インターネットに関して手伝ってくれる窓口もあったりするので利用するのもいいですね。
ちなみにここなんかおすすめです。↓
無料インターネット相談窓口「ネット回線コンシェルジュ」はこちら筆者も利用したことがある窓口ですのでぜひご利用ください!
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- 「絶対に変えないといけないような勧誘だった」
- 「フレッツ光からコラボに移行して速度が遅くなった」