NTTドコモから出るホームルーターサービス「Home5G」。名前にもある通り5G対応でいかにも速そう、期待できそうです。
一方で無線通信のホームルーターは、光回線に比べて通信が不安定になる傾向があるため、home5Gは大丈夫なのかと心配にもなります。
home5Gは、料金や速度、割引などの面で本当にお得なのでしょうか?
結論から言うとhome5Gは、気軽にネットを使いたい人や引っ越しの多い人、そしてネットのライトユーザーが利用を検討したいサービスになっています。
特に工事のいらない手軽さと、これまでのホームルーターよりも高速が見込める点が魅力的です。
ここではhome5Gの料金詳細や速度などの基本情報から、評判・口コミ、メリット・デメリットについて解説します。
読んでおけば、home5Gを検討したほうがいいかがすぐに分かるようになりますよ。
目次
1.home5Gとは
home5Gとは、NTTドコモが新しく提供するホームルーターサービスです。
引用元:NTTドコモ
これまでNTTドコモは、光回線のドコモ光とモバイルWiFiルーターのみで、ホームルーターサービスはありませんでしたが、この度2021年8月末開始の予定で「home5G」というサービスを提供するとプレスリリースしました。
引用元:NTTドコモ
そもそもホームルーターは、工事不要で申し込みからすぐに使い始められる「手軽さ」が最大の売りです。
しかもhome5Gは、その名の通りルーター本体が5G対応なので、5Gが提供されているエリアでは受信最大4.2Gbpsの超高速通信が可能です。
では始めにhome5Gの基本情報として、料金やプラン、使えるエリアや速度、他社との比較を見てみましょう。
1−1. home5Gの料金やプランと特徴
まずはhome5Gの料金やプラン、特徴についてです。
1−1−1. home5Gの料金やプラン
home5Gの料金プランや利用にかかる費用は、次の通りです。
費用 | 料金 |
---|---|
契約事務手数料 | 3,000円 (税込3,300円) |
工事費 | 無料 (工事不要) |
月額料金 | 4,500円 (税込4,950円) |
本体代 | 未公表 |
解約金 | なし |
引用元:NTTドコモ
契約事務手数料は、ドコモ光や他の光回線サービスの多くと同様に3,300円となっています。
また、開通工事が不要のため工事費がかかりません。
そして料金プランは1つのみで、基本的にデータ量無制限で税込4,950円となっています。
ホームルーターサービスとしては平均的な価格と言えますが、ただ本体代がまだ公表されておらず、一括または分割で費用が発生するのか、またはキャンペーンで無料になるのかが分かりません。
例えば同じようなサービスのソフトバンクエアーは、本体購入+一定期間以上の利用で本体代が無料になります。home5Gも同様になることを期待しましょう。
なお、home5Gには契約期間は設けられないため、いつ解約しても解約金は発生しません。
ちなみにhome5Gには、「home5Gパック」という「ケータイ保証サービス」と「ネットワークセキュリティ」がセットになったオプションがあります。
引用元:NTTドコモ
月額は税込770円で、別々だとケータイ補償サービスで税込550円、ネットワークセキュリティで税込385円の計935円かかりますが、パックだと毎月165円お得になります。
1−1−2. home5Gの特徴
次に、home5Gの特徴5つを見てみましょう。
まず、home5Gの特徴の一つ目は「工事費がかからない」ことです。何度も言うようですが、home5Gはホームルーターなので無線通信のため、開通工事が不要です。
そのため工事費がかからないことがメリットで、フレッツ光であれば戸建てで19,500円、マンションで16,500円かかることに比べるととてもお得です。
特徴の二つ目は「申し込み後すぐに使える」ことです。home5Gは本体をコンセントに挿すだけで使えるため、本体さえ手に入ればすぐに利用開始することができます。
利用開始は最短申し込み当日から、という形になるかもしれませんね。
特徴の三つ目は「基本的にデータ量無制限」なことです。home5Gは、基本的にデータ量無制限で利用することができます。
しかし一つ注意したいのが「直近3日間でたくさん使うと速度制限がかかることがある」ことです。
引用元:NTTドコモ
公式ホームページにも記載がありますが、どんな使い方をしても無制限ではないということに注意しましょう。
特徴の四つ目は「5Gに対応」していることです。home5Gは5Gに対応したホームルーター「HR01」を使用するため、5Gの提供エリア内では受信で最大4.2Gbpsの超高速通信が可能です。
引用元:NTTドコモ
ただしWi-Fi接続では1.2Gbpsなので、ほとんどの場合現時点では実質最大この速度となります。
特徴の五つ目は「専用のスマホ割がある」ことです。home5Gはギガプランのドコモスマホとセットで利用するとスマホ割が適用でき、毎月最大1,100円が家族も含めて割引されます。
引用元:NTTドコモ
ドコモスマホユーザーには、とてもお得ですね。
1−2.エリア詳細
home5GはNTTドコモのキャリア回線を利用するため、利用可能エリアはとても広くなっています。
例えば、関東周辺のサービスマップは次の通りです。
引用元:NTTドコモ
赤やオレンジのところが5G、または4Gのエリアなので、利用可能エリアはとても広いことが分かります。
要は、ドコモケータイが利用できる場所でhome5Gが利用できるということです。
なお、5Gは赤いところで利用ができ、エリアは順次広がっています。
1−3.速度チェック
home5Gは、通信方法によって速度が異なり、詳しくは次の通りです。
速度 | |
---|---|
キャリア回線 | 5G:受信時最大4.2Gbps/送信時最大218Mbps4 G:受信時最大1.7Gbps/送信時最大131.3Mbps |
Wi-Fi | IEEE802.11a/54Mbps IEEE802.11b/11Mbps IEEE802.11g/54Mbps IEEE802.11n(Wi-Fi 4)/300Mbps IEEE802.11ac(Wi-Fi 5)/867Mbps IEEE802.11ax(Wi-Fi 6)/1201Mbps 2.4GHz帯/5GHz帯対応 |
有線LAN | IEEE802.3ab/1Gbps IEEE802.3u/100Mbps |
ちょっと分かりづらいので解説しますが、キャリア回線の速度は外部とhome5Gの通信速度のことです。
そしてWi-Fiや有線LANが、home5Gと自宅のパソコンやスマホなどの端末との通信速度のことです。
そもそも通信は、一連の流れの中で遅いところがあると、そこがボトルネックになって最も遅い速度が最大速度となります。
つまり、5G対応といってもパソコンやスマホが最大4.2Gbpsで通信できるのではなく、Wi-Fi利用の場合現在一般的なのがWi-Fi5なので867Mbps(一部機器ではWi-Fi6が使えるため1.2Gbps)、home5Gと有線LANで繋いでも1Gbpsまでしか速度は出ないということです。
しかし、全くメリットがないわけでもありません。なぜなら、home5Gはボトルネックにならないからです。
つまり、通信が遅くなる要因が一つ解消されたということで、home5Gはこれまでのホームルーターよりもより快適に使える可能性が高いのです。
1−4.home5G他社比較
続いて、home5Gとドコモ光や他社のホームルーターサービスとの比較をしてみました。
1−4−1.ドコモ光と比較
まずは、同じNTTドコモの「ドコモ光」との比較からです。料金や速度などで比較してみました(金額は税込)。
home5G | ドコモ光 | |
---|---|---|
料金 | 4,950円 | 戸建て:5,720円 マンション:4,400円 |
契約事務手数料 | 3,300円 | 3,300円 |
開通工事費 | なし | キャンペーン適用で無料 |
その他初期費用 | 本体代:現時点で不明 | なし |
契約期間 | なし | 2年間 |
解約金 | なし | 戸建て:14,300円 マンション:8,800円 |
通信速度 | 867Mbps~1.2Gbps (Wi-Fiの場合) | 1Gbps |
ひかり電話 | 利用できない | 利用できる |
スマホ割 | ギガプランのみあり | ギガプラン以外もあり |
home5Gとドコモ光を比較した場合、まず月額料金では、home5Gはマンションプランよりも高いですが戸建てよりは安いです。
また、home5Gは契約期間や解約金がないため、ドコモ光に比べて解約がしやすくなっています。
ただし、本体代がかかる可能性があること、ひかり電話が使えないこと、スマホ割の範囲が狭いことがデメリットです。また、ホームルーターは光回線より通信の安定性に欠けます。
ですから、マンションタイプであったり速度の安定性を求める場合にはドコモ光を、戸建てタイプであったり工事ができない環境、またはよく引っ越しをする場合には、home5Gを検討するとよいでしょう。
1−4−2.ソフトバンクエアーと比較
次に、ソフトバンクエアーとの比較をしてみました(金額は税込)。
home5G | ソフトバンクエアー(※) | |
---|---|---|
料金 | 4,950円 | 5,368円 |
契約事務手数料 | 3,300円 | 3,300円 |
本体代 | 本体代:現時点で不明 | キャンペーンで無料 |
契約期間 | なし | 2年間 |
解約金 | なし | 10,450円 |
通信速度 | 867Mbps~1.2Gbps (Wi-Fiの場合) | 962Mbps |
スマホ割 | ドコモユーザー対象 | ソフトバンクユーザー対象 |
※本体代分割払いの場合
home5Gとソフトバンクエアーを比較した場合、home5Gは月額料金が安く解約金もありません。また、最大速度もhome5Gの方が速くなっています。
ただしスマホ割の対象が異なるため、ドコモのスマホを使っていればhome5Gを、ソフトバンクのスマホを使っていればソフトバンクエアーを検討するとよいでしょう。
1−4−3.auホームルーター比較
最後に、auの5G対応ホームルーター「Speed Wi-Fi HOME 5G L11(2021年7月中旬発売予定)」と比較してみました(金額は税込)。
home5G | auホームルーター | |
---|---|---|
料金 | 4,950円 | 2年間:4,721円 3年目以降:5,271円 |
契約事務手数料 | 3,300円 | 3,300円 |
本体代 | 本体代:現時点で不明 | 本体代:現時点で不明 |
契約期間 | なし | 2年間 |
解約金 | なし | 1,100円 |
通信速度 | 867Mbps~1.2Gbps (Wi-Fiの場合) | 867Mbps~1.2Gbps (Wi-Fiの場合) |
スマホ割 | ドコモユーザー対象 | auユーザー対象 |
※2年契約Nの場合
home5Gとauの5G対応ホームルーターを比較した場合、月額料金は始め2年間はauのほうが、その後はhome5Gの方が安くなっています。
また、auには契約期間がありますが、解約金が1,100円ととても安いため、結果大きな差はありません。
こちらも、スマホがどちらのキャリアかで選ぶのがお得ですね。
2.評判や口コミ
現時点でhome5Gは、SNS上でどのような口コミがされているのでしょうか?調査してみました。
home5Gは周波数的にソフバンエアほどアタリハヅレ無さそう
— スヵべン (@SQAVENGER) June 11, 2021
家がぎりdocomo5G入りそうなので、HOME5Gありだな
— しょーりゅう (@shoryu0214) June 13, 2021
引越し光ファイバーないからdocomo光をやめて、Home5Gにしようかな。
アハモと組み合わせれば月1万以下で運用できるかな。— mob_aki (@mob_aki) June 14, 2021
https://twitter.com/JuniSimon/status/1404329638030049282?ref_src=twsrc%5Etfw
調査した結果、「ソフトバンクエアーよりも良さそう」、「自宅が5G入りそうなのでありかも」、「home5Gに乗り換えようか?」など、どちらかというと好意的な意見が多い印象でした。
今後も調査を続け、利用者の最新の声を調査していこうと思います。
3. home5Gのメリット・デメリット
続いて、home5Gのメリットやデメリット、おすすめな人を確認しましょう。
3−1.home5Gメリットは
まずは、home5Gのメリットからです。
3−1−1.工事費がかからない
メリットの一つ目は「工事費がかからない」ことです。
光回線サービスは、物によってキャンペーンがなく工事費がかかりますが、home5Gは電源をコンセントに差し込むだけなので工事費がかからず費用が抑えられます。
3−1−2.利用開始までが早い
メリットの二つ目は「利用開始までが早い」ことです。
開通工事が必要ないため、工事を待たなければならない光回線サービスに比べて早く利用を開始することができます。
3−1−3.引っ越し時に手間が少ない
メリットの三つ目は「引っ越し時に手間が少ない」ことです。
引っ越し先でまた開通工事を行うケースが出てくる光回線サービスに比べて、home5Gは手続きをするだけでまたすぐに使い始められます。
3−1−4端末の進化に対応できる
メリットの四つ目は「端末の進化に対応できる」点です。
外部とhome5Gの通信は、4Gでも1.7Gbps、5Gだと4.2Gbpsと超高速です。
そのため端末の無線通信規格が進歩し、高速になればなるほどダイレクトにより高速な通信が可能になります。その際ホームルーターを更新する必要がないのです。
3−1−5スマホ割が適用できる
メリットの五つ目は「スマホ割が適用できる」ことです。
ドコモのスマホがギガプランであれば、home5G専用のスマホ割が適用できるため、ドコモユーザーはお得です。
3−2.home5Gのデメリットは
対して、home5Gのデメリットは次の通りです。
3−2−1.光回線サービスのマンションタイプよりも高い
デメリットの一つ目は「光回線サービスのマンションタイプよりも高い」ことです。
光回線サービスのマンションタイプの月額料金は平均で4,000円前半なので、4,950円のhome5Gは割高になります。
3−2−2.通信の安定性に欠ける
デメリットの二つ目は「通信の安定性に欠ける」ことです。
有線通信の光回線に比べて、無線通信のホームルーターは通信の安定性に欠けるため、オンラインゲームなどの通信品質に左右される使い方にはどちらかというと向いていません。
3−2−3.速度制限がある
デメリットの三つ目は「速度制限がある」ことです。
Home5Gは基本的にデータ量無制限ですが、直近3日間で通信量が多かったユーザーは、速度制限がかかってしまう可能性があるため、ヘビーユーザーにはおすすめできません。
3−2−4.本体代が不明
デメリットの四つ目は「本体代が不明」なことです。
例えばソフトバンクエアーは購入とレンタルがあり、購入にすると分割払いになるのですが、支払い途中で解約すると解約時に残金を一括で支払う必要が出てきます。
home5Gも同様になる可能性があり、また、キャンペーンも定かではないので、その点も不安です。
3−3.home5Gがおすすめな人は
以上を踏まえて、home5Gがおすすめな人は次の通りです。
3−3−1.気軽にネットを使いたい人
例えばアパートやマンション、貸家では、開通工事に大家さんの許可が必要です。
そんな時にhome5Gは工事を気にする必要がないので、おすすめです。
3−3−2.引っ越しが多い人
引っ越しの都度、引っ越し先で工事が必要になるかもしれないと気にするよりは、home5Gで手続きだけしてすぐ使える形の方が便利で手間がかかりません。
3−3−3.ネットや動画を少し見られればいいと考える人
ネットや動画は少し見るだけといった、ヘビーユーザーでない人は、手軽さの面でhome5Gを検討してみたいところです。
4. 契約時の注意点
最後に、契約時の注意点を見てみましょう。
4−1.開始は2021年8月下旬の予定
home5Gは、2021年8月下旬からの予定です。そのため、それ以前から利用したくても使うことはできませんので、注意しましょう。
4−2.スマホ割はドコモ光が優先
ドコモ光とhome5Gを合わせて利用しても、スマホ割を二重で受けられることはありません。
合わせて利用している場合には、ドコモ光セット割が優先されます。
4−3.Wi-Fi6利用には端末の対応が必要
高速通信が可能なWi-Fi6ですが、現時点では未対応の機器も多くみられます。
パソコンやタブレットなどの端末で、Wi-Fi6に対応していないと通信速度は落ちるので、注意が必要です。
5.まとめ
以上、NTTドコモの5G対応ホームルーター「home5G」について、料金等の基本情報と現時点での評判・口コミ、メリット・デメリットなどについて解説しました。
ついに出たドコモからのホームルーターサービスで、さらに5G対応ということもあり、期待が広がります。
ただし実際にパソコンやスマホで利用する時には、速くても1Gbps前後となることは、しっかりと押さえておきたいところです。
最後に・・・ブログで解決出来ないこともあるかと思います。
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